完璧じゃなくていいじゃない、にんげんだもの
こんばんは。 ペルダ・コンサルティングの古橋です。
プラモデル作り。 僕の趣味のひとつです。
漫画「ワンピース」に登場する海賊船「ゴーイングメリー号」です。 つい最近完成しました。 バンダイ製のキットで、全長30センチほどのモデルです。 どちらかというと子供向けのプラモデルですが、木目のモールド(彫刻)がリアルで、丁寧に塗装してやると立体映えしてとてもカッコいいです。
完成したプラモデルを眺めながら一杯やるのが、僕にとっての至福の時間です。
ただ、今回は反省点があります。
このキットは3年前、2014年の6月頃に買ったものです。 作り始めて2ケ月ほど経過した状態が下の写真です(8月頃)。
ご覧の通り、この時点でもうほとんど完成しているのです。
このキットを制作する上で面倒な箇所はだいたい以下のとおり。
・全体にわたる白・茶色・鉄色をマスキングして塗り分ける ・船首のヤギ(間違い。ヒツジでした)の合わせ目を消して、塗装後にはめられるように加工する
・船体内側に空けられた豪快な「肉抜き穴」を埋めて塗装する ・メインセイルへの大判デカール(水転写シール)の貼り付け
上記のような面倒な仕事は3年前の時点でもう終わっていました。
あとやることと言えば、
・ロープ類の塗装 ・台座の塗り分けと銘板に貼る「Going Merry」のデカールの自作 ・窓枠の塗装 ・大砲や樽等の小物類の塗装
これくらいかな。 その気になれば、1週間もかからないでしょう。
にもかかわらず、なぜか突然やる気がなくなり、3年も放置してしまったのです。 何故か。 全体の形が見えた段階でマスキングのミス(白い部分にわずかに別の塗装がはみ出ていた)を見つけて、そのリカバリー方法を考えているうちに飽きてしまった、というのが原因です。
ビジネス書なんかでよく出てくる「パレートの法則」。 経済において、全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出しているという説です。 例えば、
・商品の売り上げの8割は全商品銘柄のうちの2割で生み出されている。 ・仕事の成果の8割は、費やした時間全体の2割の時間で生み出されている。
という例がよく紹介されます。
プラモデル作りに当てはめてみると、
「8割完成させるためには2割の力で済み、残りの2割を完成させるために8割の力が必要」
といったところでしょうか。
でも、いくつもプラモデルを作っていると分かるのですが、完璧を目指さなければ、8割程度の出来で妥協しても十分鑑賞に耐えうる完成品に仕上がります。 パーツ単位でわずかにアラが見えても、組み上げてみるとほとんど気にならなくなることが多いのです。 全体のシルエットや情報量が、細部のミスを覆い隠してくれるからです。 だから、途中でミスを見つけても、とにかく完成まで持っていってしまった方がいいのです。
仕事でも、同じことが言えます。 8割がた完成しているのに完璧を目指して細部にこだわりすぎると、仕事の完成までに無駄な時間を費やしてしまうことになります。 そして案外、「100%の完成度」は仕事において求められていなかったりします。 誰も求めていない完璧を目指すよりも、8割で妥協できるポイントを見極めて多くの仕事に取り組んだほうが、結果として生産性を高めることができるのではないでしょうか。
だから、この記事の完成度も8割程度ではありますが、きっぱりと妥協して公開することにするのです。