ありのままを受け入れるけど、なれ合いではない、心理的安全性
こんな方に読んでほしい!
◎静岡市近郊で営業中
◎従業員数30名以下
◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい
◎ご年齢が30-50代の代表者様
こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。
心理的安全性(チームの中で、対人リスクを恐れずに思っていることを気兼ねなく発言できる、話し合える状態)という言葉は、その語感から近年非常に注目されるようになりました。雑誌などでも目にされた方も多いのではないでしょうか?
今回は、その字面から誤解されやすい点について見ていきましょう。
1.アットホームで優しいチームです!?
心理的に安全、という言葉から、誰にでも優しいチームのことを指すのでは、という誤解が一番多いと思います。
これはむしろ、「何でも言い合える」という、本来の心理的安全性の状態と逆とも言えるのです。
誰にでも優しい=指摘したり、失敗を共有したりという対話をせず、我慢する状態とも言えますので、心理的に安全とは言えません。
2.部下の言うことは何でも聞いてあげる!?
「何でも言い合える」ということは、矢印として上司⇔部下という双方向のやり取りや、意見の交換が考えられます。
部下に気持ちよく仕事してもらうためにも、「部下の言ってくれたことだから、取り立ててあげなきゃ」という気持ちになるかもしれませんが、これも誤りです。
「それはちょっと過ぎたお願いじゃないかな」「その考え方は間違っているよ」ということがあれば、対人リスクを恐れずに指摘できることこそ、心理的に安全な関係と言えます。
トップダウンよりもボトムアップだ、という意見もありますが、心理的安全性の場においては、どちらも正義・どちらもバランスよく保証されていることが大切です。
3.シャイだから、発言できない!?
個人の性格として、シャイだから言いよどんでしまうということはあるかと思います。そういう側面もありますが、「言うべきことを言えること」、「チームにとってプラスになることを言えること」が重要です。
個人の性格によらず発言が円滑に行われることこそ、心理的安全性です。
4.心理的安全性をゴールにする!?
チームとは、共通の目的のために生まれた組織です。社会貢献、リーグ優勝、業績拡大…。
こうした目的のために、心理的安全性を構築していくのであって、心理的安全性を作ること自体が目的になってしまうと、「目的と手段がひっくり返る」ことになります。
先に述べた、「チームの中で、対人リスクを恐れずに思っていることを気兼ねなく発言できる、話し合える状態」。
「どこか、居心地が良くてみんな優しい。当たり障りのないチーム」というのは、実は心理的に安全ではないということを、こちらの定義とともにぜひ思い出していただきたいです。
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