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”フィードバック”って、指摘のことなの?写し鏡のように「気づかせる」フィードバックとは

こんな方に読んでほしい!

◎静岡市近郊で営業中

◎従業員数30名以下

◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい

◎評価面談のご担当者様

◎ご年齢が30-50代の代表者様


こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。

人事評価制度において、期首に立てた大きな目標や小さな目標、そのそれぞれに対して「フィードバックをする」という過程が入ると思います。

評価者の方が、被評価者の方に対して「ここはこうだったよね、来年からはこうしていこうね」と確認しあう場という印象が強いのではないでしょうか?


実際に、フィードバックという言葉を辞書で調べてみます。


  1. ある機構で、結果を原因側に戻すことで原因側を調節すること。電気回路では出力による入力の自動調整機能、生体では代謝・内分泌の自己調節機能など。

  2. 物事への反応や結果をみて、改良・調整を加えること。

  3. 顧客や視聴者など製品・サービスの利用者からの反応・意見・評価。また、そうした情報を関係者に伝えること。

(小学館:デジタル大辞泉より)


1番目は、科学的な意味が強いですね。

2番目から、私たちにとって馴染み深い意味になってきています。実際に起こったことを踏まえてどうするか。

3番目は、利用者=評価者と置き換えてみると、ズバリという感じ。


これを踏まえて、人事評価上のフィードバックを考えてみると、「こうしたほうがいい」「次回からはこうやっていきましょう」という3番目も間違いではないことが分かりますが、私は原点である科学的な定義に立ち返って、「結果を原因側に戻す」というフィードバックもありではないかな、と感じます。



これまでのフィードバック、あるいは3番目の定義におけるフィードバックは、「ティーチング」の要素が強いように思われます。

教え、仕込んで、成長させていくということですね。

日々の業務の基本的な仕組みなど、守破離の守が固まっていない場面では有効ですが、目標に対して、自分なりに振り返り、自分なりにどうしたらいいかを考えることはなくなっていきます。


一方で、科学的な「結果を原因側に戻す」フィードバックでは、目標に対して達成できてもできていなくても、その結果を被評価者に返します。

そのうえで、「今年はこういう結果だったね。自己評価ではこうやって書いているけど、どう思う?」「無事達成できて良かった。来年はどうしていきたいと思う?」と、相手に判断や次の一手をゆだねるのです。

人事評価を評価者の人に渡す前に、自己評価をしているのには、自らのうちに「気づきを得る」ため、という側面があることが分かりますね。

それを加速させるフィードバック面談の場でも、引き続き「結果を原因側に戻す」=「コーチング」の要素を重視していくのが良いでしょう。

評価者の皆様は、答えを持っている人という立場と、被評価者の写し鏡という立場、それぞれ使い分ける必要があります。




最近では、現在地を同じにしつつも、見ている方向を変える「フィードフォワード」という考え方も注目されています。

人事評価制度でいうと、期首に立てた目標=来期末になっているはずの姿→その結果、自分はどうなっているのか→そのために、どのような行動をするのか→じゃあ、明日から何をしていくか…

と、なりたい姿をイメージして、逆算していく方法です。

アファメーションという言葉もあるように、なりたい自分を描き、唱え続けることは非常に有効。

フィードバックにおいても、フィードフォワードにおいても、被評価者が自らの足で舞台に上がれるような工夫が、これからの人材育成には必要と思います。

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