ホントの離職理由に迫って、直して人が集まる組織にしよう
こんな方に読んでほしい!
◎静岡市近郊で営業中
◎従業員数51名以上
◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい
◎ご年齢が30-50代の代表者様
◎従業員が入ってもすぐ辞めてしまう
こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。
「最近、人が定着しない」「採用してもすぐ辞めてしまう」そんな悩みを抱えていませんか?
ハローワークの離職票では、自己都合退職の場合、「労働者の個人的な事情による離職」として処理されることが多いですが、その実態はもっと多様です。
厚生労働省の「令和5年度雇用動向調査結果」を見ると、自己都合退職の理由には、さまざまな背景があることが見えてきますよ。
本記事では、その調査結果をもとに、働く方が辞めていく「本当の離職理由」を知り、どうすれば人が定着する組織になるのかを考えていきます。
本当の離職理由とは?
ハローワークの離職票だけでは見えにくい、実際の離職理由を調査データからピックアップしました。
まずは、ウェブサイトURLと引用図をご覧ください。

図の統計では、「転職して入ってきた人が、”なぜ前職を辞めたのか?”」の本音を集計しています。ここでは、個人的な理由の項目に焦点を当てて見ていきます。
【主な自己都合退職理由】
職場の人間関係の問題
上司や同僚との関係が悪化し、働きづらくなるケース。特にパワハラ・モラハラが影響していることも。男女とも1位です。
給与への不満
労働に見合った報酬が得られないと感じ、転職を決意するパターン。昇給が見込めないことも要因。
仕事内容のミスマッチ
採用時に聞いていた内容と実際の業務が違い、やりがいを感じられず退職するケース。女性よりも男性の方が高いです。
労働時間・休日・休暇の不満
長時間労働や休暇の取得が困難な環境が原因で退職するケース。こちらは、男性よりも女性の方が高いです。
これらのデータから、単に「個人的な事情」として片付けられるものばかりではなく、企業側の環境や制度にも原因があることが分かります。では、具体的にどのような改善策が考えられるでしょうか?
離職を防ぐための5つの対策
1. 職場の人間関係を改善する
定期的な1on1面談等を実施し、ハラスメントや職場の人間関係の問題を早期発見する。
コミュニケーション研修やチームビルディングを取り入れ、働きやすい環境を整える。
2. 公正な評価と適切な報酬を確保する
給与体系を見直し、成果に応じた評価制度を導入する。
昇給や賞与の基準を明確にし、従業員が納得できる仕組みを作る。攻略本のあるRPGのように、こうすれば昇給、とするのが良いでしょう。
3. 採用時の情報提供を充実させる
「求人情報と実際の仕事内容が違う」とならないよう、入社前の説明をしっかり行う。
仕事内容を動画や現場見学で伝え、ミスマッチを防ぐ。いきなり採用試験ではなく、職場見学を挟むのも一案です。
4. 労働環境を整備する
残業削減やフレックスタイム制の導入を検討し、働きやすい環境を作る。
有給休暇の取得を推奨し、ワークライフバランスを重視する。看護休暇の改正が2025年4月より始まる等、両立支援は喫緊の課題でしょう。
まとめ:離職理由を知ることが、組織改善の第一歩
要は、「ホントの離職理由」が原因で辞めていくのなら、そうならないように改善を試みれば、採用定着を軌道に乗せることができるという理屈です。
一般論とはいえ、原因が分かれば打つ手も分かるというものではないでしょうか?
「人がすぐ辞めてしまう…」と悩む前に、まずは現状を見直し、改善策を講じてみましょう。そうすることで、「辞めたくない!」と思える魅力的な組織づくりが可能になります。
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