ロジハラという単語の誕生に見る、心理的安全性の低さ
こんな方に読んでほしい!
◎静岡市近郊で営業中
◎従業員数30名以下
◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい
◎ご年齢が30-50代の代表者様
こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。
無数に居並ぶ○○ハラスメント。何をすればいいのか分からないと感じられる方も多いのではないでしょうか。
最近は、ビジネスや職場でよく耳にする言葉として「ロジハラ」という言葉があります。
この言葉は、ロジカルハラスメントの略であり、合理性や論理に基づいた意見や指摘をすることで、他者を傷つけたり攻撃したりする行為を指します。
正論を言うことが全てロジハラとはもちろん思いません。しかし、言われた側としては「自分を打ち負かそうと(存在を否定しようと)している」という不安があるために、こうした言葉が生まれてきたのではないかと考えられます。
つまり、心理的安全性の低さによって、
◎発言者:正論を言うとロジハラと言われる⇔指導もフィードバックもあったものではない。
◎相 手:確かに間違っていたかもしれないけど、そこまで言わなくてもいいじゃない⇔自分でも思うところがあってやっているのに、わかってくれない
というすれ違いが起きているのです。
心理的安全性の低いチームでは、①無知②無能③ネガティブ④邪魔者という4つの対人リスクが存在しています。
ロジハラという声が上がっている場合には、①や②が強く感じられているのではないかと思います。
逆に心理的安全性が高いチームでは、お互いが率直に意見を言い合える関係にあります。言うも言われるも、理解があるうえで出来ているのが良いのですね。
結局は、伝え方の問題だけなのです。
(時と場合によるという前提のもとで、)
「これは、こことここが間違っています。前にも言った通り、△が◎だからこうならなければならないところ、あなたのやり方ではそれが守られていません」
と来られると、やはり圧を感じるもの。
一見必要ないように思われるかもしれませんが、指導やフィードバックにも”相手の主体性”を認めてあげる方が良いのです。
→「こことここが間違っています。前に言ったことにヒントがありますが、それと見比べてどう感じますか?」
正論を渡すだけでは言葉の真意は届きにくいので、相手に考える権利をゆだねる形。(8/31までに宿題をやっていなかったアンタが悪い、と言われても嫌な気持ちになるだけ。これと一緒ですね)
まずは相手の間違いや勇み足な考え方を受け止め、相手自身が気づく機会を提供することが重要です。
その上で、建設的なフィードバックやアドバイスを提供することで、相手の成長や学びの機会を与えることができます。
また、日ごろコミュニケーションを取りあうことはできているでしょうか?
意見をぶつけ合う機会だけが、貴重なコミュニケーションの機会ということになると、お互いの関係性づくりはうまくいきませんよね。
人となりや価値観を知れる場を設けることが、すれ違いを避けるために必要です。
指導することをロジハラと言われてしまっては、指導どころではないと感じるのも当然です。
あくまでも、論破する目的ではないこと、真意としては、「これを学びに変えて成長してもらいたい」という気持ちであることを発信していきましょう。
そして、リーダー職にある皆さんは、「自分は相手に原因や対策を考えてもらい、それをガイドする役割なのだ」という認識を持っていきましょう。
ワントップの権威型から、「みんなにとっての安全基地」型のリーダーシップが求められています。
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