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不幸なすれ違いを生むアンコンシャスバイアス⑤集団同調性バイアス

こんな方に読んでほしい!

◎静岡市近郊で営業中

◎従業員数30名以下

◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい

◎ご年齢が30-50代の代表者様


こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。

ビジネスの世界でも、人間関係や判断において潜在的に影響を与える要素が存在します。それが「アンコンシャスバイアス」です。

アンコンシャスバイアスとは、無意識のうちに私たちが持つ先入観や偏見のこと。これが私たちの判断や意思決定に影響を及ぼすことがあります。

例えば、こんなことはありませんか?

・有名企業出身の人物に対しては、自然と高い評価をしてしまう

・外見や出身校に基づいて、優劣を判断してしまう

こうした無意識の先入観は、人事評価の場面では、評価エラーなどとして、時に課題に挙げられます。

いくつかあるアンコンシャスバイアスの中で、今回ご紹介するのは「集団同調性バイアス」です。





集団同調性バイアスとは?


集団同調性バイアスは、個々のメンバーが集団内で一致する意見や意向に同調しやすい傾向のことを指します。このバイアスは、集団の一員として自分の独自の意見を持つことを難しくし、集団内での意見統一を優先させる傾向があります。

協調性が社会で生きていく上でのスキルであると認識されている通り、周りに合わせることを重んじる文化が根強い、ここ日本。

一方で、協調することが行き過ぎて生まれる、「あなたもそう思うよね?」という得も言われぬ空気感=同調圧力、という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

集団の中で自分の独自の意見を発揮できないことは、会社においては舵取りを誤ることにもなりかねません。


集団同調性バイアスの例


1. 会議やグループディスカッションにおける同調


会議やグループディスカッションにおいて集団同調性バイアスが働くと、メンバーたちは積極的には意見を述べず、”何となく、決まりかけている”意見や選択に同調しやすくなります。

議論が深まった過程の上での結論に賛同することは何の問題もないでしょうが、「みんなが言っているなら、それでいいだろう」という賛同は、適切な意思決定とは言えません。

このような同調により、新しいアイディアや視点が見落とされ、意思決定の質が低下します。


2. 社内文化の均質性


組織内での意思決定や文化形成において、集団同調性バイアスが強く現れることがあります。

特定の規範や価値観に一致するようなメンバーだけが集まることで、組織全体のイノベーションが阻害される可能性があります。

似た考えを持っている方ばかりなら、組織運営はしやすくなるでしょうが、ヘルシーコンフリクトが起きにくく、成長可能性は低そうです。


3. 外部からの異論を排除する傾向


集団同調性バイアスが働くと、外部からの異論や批判に対して閉鎖的な態度を取りやすくなります。

これにより、新しい視点や改善の提案が拒絶され、組織やビジネスが停滞することがあります。


集団同調性バイアスの回避策


集団同調性バイアスを回避し、より豊かな意思決定や組織文化を築くためには、以下のポイントが重要です。

  • 異なる意見の歓迎: 違った意見や視点に対してオープンであることが大切です。異なる視点からの議論が新しいアイディアを生むことがあります。新奇歓迎は心理的安全性においても重要なポイントです。

  • メンバーへの深掘り: リーダーは積極的にメンバーからの異なる意見を引き出し、議論を促進する役割があります。リーダーの柔軟性が集団同調性を和らげます。

  • 個人の自己主張: メンバーは自らの意見や考えを明確に表現し、集団の中で自己主張することが求められます。主流の意見に賛成であるなら、「何となく周りもそうだから」ではなく、「こういうところがいいと思ったので、賛成」と主張すること。反対であるなら、まずはそのスタンスを恐れず表に出すこと。相手を貶めるため・独りよがりの反対意見では支持されにくいので、お互いの立場を尊重した言葉選びをしましょう。


まとめ

「私は、そうは思わない」と考えていたとしても、『主流に身を任せる』『揉めるのはごめんだから、易きに流れる』『これだけ多くの人が支持しているんだから、私の方が誤っている』と、言動を控えるケースが考えられます。

ご自身の本当の意見というものは、正しいか間違っているかに関わらず、場に一度出されることがチームづくりとして望ましい形です。

チームのトップは、そのために『多くの人から様々な意見が出るような場づくり』をすることが求められます。

発言することを認められた、心理的安全性の高いチームづくりによって、集団同調性バイアスを回避するとともに、仕事上の決定や選択に対して腹落ち感をもって取り組むことができるようになります。

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