人事評価のために知っておこう_評価エラー①
こんな方に読んでほしい!
◎静岡市近郊で営業中
◎従業員数30名以下
◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい
◎人事制度を見直してみたい
◎人事評価に取り組んでいるけど、しっくり来ていない
◎ご年齢が30-50代の代表者様
こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。
新年度になり、昇給などのための人事評価の時期を迎えていらっしゃる事業所様も多いのではないでしょうか。
評価を行うにあたり、公正に基準を見ていく・評価者によって評価のばらつきを減らす必要があるわけですが、そのために知っておきたい知識として「評価エラー」という考え方があります。
評価者の方も機械ではありません。評価エラーが起こることも踏まえた上で、実践に臨むだけでも大きく違います。
今回は第1回ということで、その中の3つを取り上げます。
1.ハロー効果
ある事柄を評価する際に、目立った特徴に引っ張られて評価がゆがめられてしまうことを指します。
例)誰にでも明るく快活に挨拶できるから、顧客評価も高いはず。
→実務能力との結びつきは実際にはないかもしれない。
例)遅刻ばかりしているから、その他の業務もだらしがないに違いない。
→遅刻が多いことと、業務の粗さとの間には結びつきはないかもしれない。
1つキラキラ輝くものがあると、そちらに目が行ってしまいがちですよね。
評価項目1つ1つに向き合うように心がけましょう。
2.中心化傾向
評価者自身が、評価に対して自信がない・または評価することで衝突したくないという思いから、無難な評価ばかり出してしまうことを指します。
例)5段階評価で3をつけがち。
評価すること=査定することと捉えられていると、このエラーに陥りやすいと言えます。御社の人事制度の立ち位置がどういうものだったのか?そして、評価項目は期の初めにどういうプロセスで決めたのか?(お互い相談の上で決めたのか、会社側から一方通行で決めたのか?)よく確認してみましょう。
3.期末効果
評価する期間の一番最後(4月に評価を行うなら、1か月前の3月ごろ)に起こった出来事が、その人の評価のすべてに影響してしまうことを指します。
例)4~1月までは大きな成果を上げられなかったが、2,3月になって大口の契約を獲得した。これをもって、1年間頑張ったね、という評価をする。
→前半期の仕事ぶりは、2,3月の大口契約の獲得とリンクしていない。
例)3月に仕入れのミスで大きなロスを生んでしまった。年間通じて厳しい評価をする。
→2月までは仕入計画もきちんとできていたのに、3月の1回のミスがすべてかのように捉えられてしまう。
「終わり良ければ総て良し」という言葉もありますが、最後に印象的な出来事があると引っ張られがちになります。
最終評価までに、日々・月ごと・半期ごとというように、働く方の姿をよく見て、記録に残しておくようにしましょう。
いかがでしたか?
会社の中の人事評価の場面に限らず、ご家庭などでも「あるある!」と感じられることも多いのではないでしょうか。
「あの人は社交的で顔も広いし、飲み会の幹事を任せておけば安心だよ」
「このサービスについてどう思うか、かぁ。とりあえず3の『どちらともいえない』にしておこう」
などなど。。。
身近な例で考えてみると、人事評価の場面でのヒヤリハットも回避できるようになるかもしれませんね。
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