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人事評価のために知っておこう_評価エラー②

こんな方に読んでほしい!

◎静岡市近郊で営業中

◎従業員数30名以下

◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい

◎人事制度を見直してみたい

◎人事評価に取り組んでいるけど、しっくり来ていない

◎ご年齢が30-50代の代表者様


こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。

今年ももう5月。昇給などのための人事評価の時期終えられた事業所様も多いかと思います。


評価を行うにあたり、公正に基準を見ていく・評価者によって評価のばらつきを減らす必要があるわけですが、そのために知っておきたい知識として「評価エラー」という考え方があります。

評価者の方も機械ではありません。評価エラーが起こることも踏まえた上で、実践に臨むだけでも大きく違います。



今回は第2回ということで、さらに3つご紹介いたします。




4.寛大化傾向&厳格化傾向

寛大化傾向は、実態よりも甘い評価・いい評価をしてしまうことを指します。

部下の気持ちや部下からの評価を考えると、厳しい評価をしたら嫌われるかもしれない…。

期首に立てた目標に対して、実際には60点くらいの出来だったとしても、80点等甘めに評価してしまうことですね。

本来できていないものをできていることにすると、成長を促すという人事制度の良い機能を失わせてしまいます。

できていなかった部分は、なぜできなかったのかを一緒に考える(ネガティブフィードバック)の訓練が必要でしょう。


反対のことが、厳格化傾向です。実態よりも辛く・悪い評価をしてしまうことを指します。

「自分のころはこれくらいできたぞ!」というように、ご自身のたどってきた職業人生と比較してしまう結果、厳しくなってしまうことが多いようです。

評価の際は、あくまでも評価基準に則ること。「どれくらいできていれば、○○評価となる」か、全社的な目線合わせを重ねてトレーニングしましょう。


5.逆算化傾向

総合評価ありきで、個別評価をゆがめてしまうことを指します。

評価の基準が、良い順にSABCDと並んでいるとしましょう。

会社として、昇給の元手が十分に用意できていない中、項目ごとに評価していった結果、Xさんは総合でA評価となりました。

このままいくと、Xさんは来期8,000円@月の昇給となるところ、上記の事情から、「総合B評価(昇給額5,000円@月)になるように、調整しよう…」と考える。これが逆算化傾向です。


評価基準を明らかにしている場合、達成できていい評価をもらえるはずなのに、都合一つでゆがめられてしまうということは、Xさんにとって大変ショックな出来事です。結論ありきで評価を調整しないように注意しましょう。


6.論理誤差

評価する項目と、直接は関係ないであろうことを結び付けて評価してしまうことを指します。

「野球部出身だから、営業が向いている」

「女性だから、丁寧な事務仕事ができている」

「口が達者だから、指導教育もよく行き届いているね」

よくよく振り返ると、印象論で考えてしまっていること、ありませんか?

評価においては、1評価項目に対して1評価基準が原則です。

「報連相を徹底し、申し送り事項に行き違いがないようにする」という評価項目があれば、「出来事の大小に関係なく、コミュニケーションを取った」かが評価基準。

「明るく元気な性格だから、いつも会話できている。だから報連相もばっちり」かどうかは、事実を見ないと分かりませんよね。


いかがでしょうか?

今回の第2回も、日常生活でありがちなエラーではないかと思います。

「嫌なことをされたけど、『やめて!』って言って嫌われるのも嫌だから…」

「あなたって若いし、パソコンのこと詳しいよね?」

人事評価の場面に限らず、考え方の偏りには気を付けたいですね。

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