偽りの自分からの脱却_ラルーさんの考えるホールネス
こんな方に読んでほしい!
◎静岡市近郊で営業中
◎従業員数30名以下
◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい
◎従業員さんにありのままの力を発揮してほしい
◎会社でも本音の付き合いができるようにしたい
◎ご年齢が30-50代の代表者様
こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。
職場や地域社会といったオフィシャルな場と、家族や友人といったプライベートな場とでは、それぞれ振る舞う姿が違うのではないでしょうか。
それぞれの場で求められている役割も違えば状況も違うし、TPOも違うため、当然といえば当然のこと。
それとは別に、常に自分の気持ちを隠し続けたり、我慢したり、本音を言わなかったりということが、謙虚な日本人の性格として示されることがあります。
今回は、ホールネスな対人関係について考えていきましょう。
(本当のあなたを教えて?)
ホールネスとは、もともとは心理学の中で使われる用語です。
これを組織論に持ってきたのが、フレデリック・ラルーさん。彼の「ティール組織」というアイデアにこの要素が盛り込まれています。
そのティール組織とは何でしょうか?
誰か1人のリーダーを配置することなく、従業員全員が意思決定に参加する組織です。この人たちは全員、「組織が進むべき道」「達成されるべき目標」「自身の役割」を理解して、学習と進化を自ら選択していく、完全な自律組織の姿。これがティール組織です。
ラルーさんの中では、今現存する組織の形が、成長しきった先にある未来として描いているようです。
ティール組織では、従業員自ら考え行動していく関係上、みんながみんなに対して対等な立場であり、互いを認め合える状態であることがベースになります。この状態こそ、ホールネス。
つまり、「偽りの仮面を被る必要がなく、ありのままの自分で仕事できるようになる状態」ということです。
現在の日本の組織の多くは、ピラミッド型(トップがいて、マネジメント層がいて、一般社員さんがいて…)になっていますね。
これに馴染んできた身からすると、いきなりティール組織化しようとするのは、「上司も部下もなく、みんなが対等で、自律して仕事する組織!?」と違和感を強く感じるのではないでしょうか。
しかし、ティール組織の中のエッセンスの1つである「ホールネス」だけだとしたら、十分に実装可能ではないかと私は考えます。
通常の業務をこなして、それが正しいとされる会社のルール(世界と言い換えてもいいかもしれません)で生きていくと、これまでになかった発想や、常識を疑う気持ちというのは、表に出しづらいものです。
変化の激しいこの時代で、「その時のベスト」を選択していくためには、上記のような思考法が突破口になります。
このアイデアを出してもらうために、日ごろから、”ありのままでいてくれればいいからね”という、ホールネスを大事にするメッセージが出せると良いですね。
「俺が私が」ばかりを口にしてよい、ということでも、「こんなことまでさらけ出さないといけないの?」という、言いたくないことまで仮面を捨てさせる、ということでもないというのが難しいところです。
主体性を認めてくれることは、会社の好業績のカギになりうる心理的安全性の要素にもなります。
まずは語らいやすい場=昼食時や朝礼時などを活用して、気軽に話せそうなインフォーマルな話題から、場づくりしていくのはいかがでしょうか?
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