分からなくなるのでまとめておこう_平均値と、加重平均値
こんな方に読んでほしい!
◎静岡市近郊で営業中
◎従業員数30名以下
◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい
◎統計データを読んでいて疑問があった
◎ご年齢が30-50代の代表者様
こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。
ビジネスの中で数値を扱うことは日常茶飯事ですが、平均という考え方はよく目にするものの1つです。その中にも、単純な平均値と、加重平均値が存在しています。
しかし、意味や使い方が分からないと戸惑うこともあるかと思います。その違いについて、まとめていきましょう。
◎平均値とは?
平均値とは、データの合計をデータの数で割ったものです。これは、データの「平均」を求める指標であり、データ全体の中心的な値を表します。例えば、3つの商品の売上がそれぞれ 50万円, 30万円, 70万円 だった場合、平均売上は (50+30+70)÷3 = 50万円となります。
◎加重平均値とは?
一方、加重平均値はデータごとに異なる「重み」をかけて平均を求める指標です。重みは、データの重要度や影響度を示すもので、より影響力のあるデータに高い重みをつけることができます。たとえば、商品の評価が顧客満足度に与える影響度などを考慮する場合に使われます。
計算例
例として、3つの商品の評価とその売上を考えてみましょう。
上記の場合、加重平均売上は(4×50 + 3×30 + 5×70) / (4+3+5) = 42.5 万円 となります。
ABC3つの中で、この会社が重要と思っている=「重み」が高い商品はCです。一方で、Bはちょうど真ん中くらいの重要度と位置付けています。この影響を加味して加重平均を求めると、上記の通りです。一般的に知られている平均値とは違う値が出てきました。
単純な平均では50万円、でも重みを加味して平均したら42.5万円、ということで、重要度を考慮した平均は少なかったということです。
◎加重平均で検討される代表例
加重平均は、一つのデータが他のデータに対して影響を与える場合に使用されます。
☆最低賃金の計算
ニュースにもなりましたが、2023年の10月から、全国加重平均額は昨年度から43円引上げの1,004円となります。これは、「全国の最低賃金を、都道府県ごとの労働者数で重みを考えて平均した額」です。
47都道府県の最低賃金を足して47で割ると、人口の多い都道府県のデータに引っ張られ、人口の少ない県まで1,000円を超えてしまうことになります。こうなると、企業規模も違うのに重い負担がのしかかることに…
ですので、労働者数に応じて重みを与えてあげて、「重要度を考慮してもなお、全国平均1,000円を超える」ように決定するということですね。
最低賃金の決定にもこんな裏側があるのです。
他にも、学校のテストの配点にも、同様の考え方が用いられているものと思われます。長文読解と漢字の熟語問題が、同じ”重み”では不平等ですからね。
平均値と加重平均値は、数値データの分析や判断をする上で重要なツールです。ビジネスの意思決定において、データ分析を行う際にはぜひ活用してみてください。
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