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労働者に対する明示事項が変更になります_20240401より

こんな方に読んでほしい!

◎静岡市近郊で営業中

◎従業員数30名以下

◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい

◎有期契約の従業員がいる

◎ご年齢が30-50代の代表者様


こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。

皆さんは、「労働条件通知書」を作って、従業員さんにお渡ししていますか?

労働基準法では、働くにあたってのあれこれについて、明示しなければならないということになっています。現在はこちらです。


(1)労働契約の期間に関する事項
(2)就業の場所及び従業すべき業務に関する事項
(3)始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて就業させる場合における就業時点転換に関する事項
(4)賃金(退職手当及び臨時に支払われる賃金等を除く。)の決定、計算及び支払いの方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
(5)退職に関する事項(解雇の事由を含む。)
(6)退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払いの方法並びに退職手当の支払いの時期に関する事項
(7)臨時に支払われる賃金(退職手当を除く。)、賞与及びこれらに準ずる賃金並びに最低賃金額に関する事項
(8)労働者に負担させるべき食費、作業用品その他に関する事項
(9)安全及び衛生に関する事項
(10)職業訓練に関する事項
(11)災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項
(12)表彰及び制裁に関する事項
(13)休職に関する事項

これらに加え、2024年4月1日からは、以下のものも追加されます。リーフレットをご覧ください。



※全労働者共通

・就業場所・業務の変更の範囲の明示

→全ての労働契約の締結と有期労働契約の更新のタイミングごとに、「雇い入れ直後」の就業場所・業務の内容に加え、これらの「変更の範囲」についても明示が必要になります。


この変更の範囲とは、将来の配置転換などによって変わり得る就業場所・業務の範囲のことを言っています。

ジョブ型雇用を進めていきたい国の思いからすると、職務に給与を紐づけるために、その職務に変更があるのかないのか、明らかにできる準備をしたい、ということと思われます。

(業務の変更の規模によっては、同一労働同一賃金にも対応可能でしょう。)


※有期契約労働者のみ


・更新上限の明示

→有期労働契約の締結と契約更新のタイミングごとに、更新上限(有期労働契約の通算契約期間または更新回数の上限)の有無と内容の明示が必要になります。


・無期転換申込機会の明示

→「無期転換申込権」が発生する更新のタイミングごとに、無期転換を申し込むことができる旨(無期転換申込機会)の明示が必要になります。


ちゃんと、「あなたは無期転換できる人なんですよ」とお知らせしてあげるということです。


・無期転換後の労働条件の明示

→「無期転換申込権」が発生する更新のタイミングごとに、無期転換後の労働条件の明示が必要になります。


「無期に転換したら、こうなれますよ」ということもお知らせします。

裏を返せば、こうなれる、を事前に決めておかないと、説明できないということですね。”有期契約が終わったらおしまい”から、”その後も無期雇用になること込みで準備しておく”ことが求められます。



いかがでしょうか?

特に有期契約労働者に関して、追加で書くことが増えました。

そして、無期転換申込権を持っている人には必ず言うことがあるとなると、懸念されるのは”定年退職後の嘱託職員”様の件です。

60歳定年だけど、嘱託職員として、65歳まで勤めるといった継続雇用制度。

この65歳を超えて働いてもらう場合、5年ルールを超えているので、無期転換申込権が発生することになります。


ベテラン社員さんにしばらく、1年ごとにしばらくいてもらうような労働条件通知書(雇用契約書)でも、上記のような明示が必要になるのですね。

ただ、この場合の無期転換ルールは、「第2種計画認定」を提出することで回避することができます。



また、法改正を反映した労働条件通知書のひな形も公開されています。

現在のものと見比べて、文言追加の準備をしましょう。




(以上画像4点について、厚生労働省 令和4年度労働政策審議会労働条件分科会報告を踏まえた労働契約法制の見直しについて(無期転換ルール及び労働契約関係の明確化)より引用 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32105.html)

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