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四角い穴に、星型のピースを入れようとしても痛いだけ

こんな方に読んでほしい!

◎静岡市近郊で営業中

◎従業員数51名以上

◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい

◎ご年齢が30-50代の代表者様

◎指導や助言に対して、部下から反発を受けたことがある


こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。

「このやり方で覚えろ」「まずは言われた通りにやれ」。

会社では、上司が部下に決まったやり方を教え込むことで、業務をスムーズに進めようとするのが一般的です。

しかし、教えた通りにできなかったり、本人は「分かりました」と言っているのに、違ったことをしていたりという状況になってはいないでしょうか?

そうして、ついつい「何で言われたとおりにできないんだ」と言っていませんか?

そうした背景には、「その部下にはその教え方が合っていない。別の教え方が良い」ということがあるかもしれません。

この状況を、積み木パズルに例えて考えてみましょう。





星型のピースを四角い穴に入れるのは無理がある


今までの教え方を「星形の木のブロック」とすると、今の若手社員の気持ちは「四角い穴」をしているようなものです。

この星形のブロックを四角い穴に無理やり押し込もうとしても、当然うまく入りません。四角い穴には、四角い木のブロックしか入らないからです。

それなのに、力を入れて押し込めば押し込もうとすると、ブロックは傷つき、穴も壊れ、最悪の場合、どちらもダメになってしまいます。


つまり、「このやり方を覚えろ」と上司が押し付けても、部下が納得していなければ、覚えるどころかストレスを感じ、やる気を失ってしまうのです。

そして教える側も、ずっとやってきたうちのやり方を、なぜ覚えないんだとストレスを感じてしまいます。



部下を「星型」に加工すればいいのか?


「ならば、四角い穴のほうを削って、星型のブロックが入るようにすればいいのでは?」と考えられたかもしれません。

これは、上司が部下に対し「考え方を変えろ」「意識を変えろ」と、相手の受け止め方を書き換えようとすることです。

確かに、強制的に環境に適応させることで、一時的に成果が出るかもしれません。

しかし、無理に形を変えられた部下は痛みを感じ、最終的には仕事に馴染めず辞めてしまうことも考えられます。

実際、離職の理由として「仕事が合わない」「思っていたのと違った」という声はよく聞かれます。これは、「星形のブロックを無理やり四角い穴に入れようとし、かつ四角い穴を星形に加工しようとして失敗した」典型的な例です。

では、どうすれば部下にうまく仕事を教えることができるのでしょうか?


会社や上司が、伝え方を変えるべき時代

これからの指導に求められるのは、部下一人ひとりに合った伝え方を見極めることです。

つまり、会社や上司の側が「教え方を変える」ことで、穴の形にあったブロックを探し、はめるようにするのです。

具体的には、次のような工夫が考えられます。


1. まず、部下の「ブロックの穴の形」を知る

  • どんな価値観を持っているのか?(たとえば、安定志向なのか挑戦志向なのか)

  • どんな学び方が合っているのか?(口頭で説明されるのが得意なのか、手で書いて覚えるのが得意なのか、目で見て覚えるのが得意なのか)

  • どんな仕事の進め方を好むのか?(一つずつ丁寧に進めるタイプか、まずやってみて、自分で考えながら進めるタイプか)


部下の特性を理解することで、「どう教えれば伝わるのか?」のヒントが見えてきます。

そのためには、しかけたアプローチでうまくいったかそうでないか、ノートに書きとるのが効果的でしょう。うまくいかなければ、違うブロックを用意すればいいのです。


2. 一律の指導ではなく、柔軟なアプローチを

昔ながらの「背中を見て覚えろ」というスタイルでは、今の若手には通じにくくなっています。一方で、すべてを手取り足取り教えればいいわけでもありません。

例えば、こんなアプローチが効果的です。

  • 指示を出すときは、理由を添える(「この方法には、こういうメリットがあるよ」)

  • 最初にやり方を教え、応用を許容する(「まずはこの方法を試して、慣れたら自分なりの工夫をしていい」)

  • フィードバックをこまめに行う(「このやり方、いいね!」と伝え、自信を持たせる)

このように、「型」を示しつつ、個人の裁量を尊重することが、効果的な指導につながります。


3. 仕事の目的を共有する

仕事において、手順だけを教えるのではなく、「なぜこの仕事をするのか?」を伝えることが大切です。

例えば、マニュアルに書かれた通りに作業をさせるだけでは、部下は「言われたことをこなすだけの人」になってしまいます。人によっては、やりがいを感じられないと思ってしまうかもしれません。

しかし、仕事の目的や意義を理解すると、自分なりの工夫が生まれ、主体的に動ける人材へと成長していきます。


いかがでしょうか?

「決まったやり方」だと押し付けても、部下は覚えられない。むしろストレスを感じる。(上司の側も、うまくいかない様子を見てストレスを感じる。)

部下に無理やり適応させようとすると、心の痛みとなって、結果的に退職につながることもある。

これからの指導では、「今までと違う伝え方を試し、しっくりくるものを探す」ことが求められる。

部下一人ひとりの特性を理解し、柔軟なアプローチで指導することが大切。


「星型のピースを四角い穴に入れようとする」のではなく、ぴったり入るピースを探す=うまくはまるように、違う教え方を考えることが、これからの経営者やリーダーに求められるスキルです。

「うちの部下は、なぜ言うことを聞かないのか?」と悩んだとき、もしかすると、それは部下の問題ではなく、「教え方のミスマッチ」が起きているだけかもしれません。

組織の成長には、色んな形をしたブロックを用意し、はまるかどうか見極めることが必要なのです

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