採用時に確認しておきたい。ポータブルスキルって何?
こんな方に読んでほしい!
◎静岡市近郊で営業中
◎従業員数30名以下
◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい
◎採用する際に見ることができる共通の基準が欲しい
◎ご年齢が30-50代の代表者様
こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。
今回は、採用時に確認しておきたい重要な要素の一つである、「ポータブルスキル」についてご紹介します。
ポータブルスキルは、応募者の価値を評価し、適切な仕事を見つけるのに役立つ重要な要素です。
まず初めに、ポータブルスキルの概要をご説明します。ポータブルスキルは、職種の専門性以外に、業種や職種が変わっても持ち運びができる職務遂行上のスキルを指します。これらのスキルは、業界や職種に関係なく、応募者が持つ大変重要な資産です。どこに行っても役に立つ=どこに行っても必要なものとされるため、応募者がそれを備えているかどうかは注目ポイントとなります。
一般社団法人人材サービス産業協議会(JHR)が開発した、スキルを測定し、それを活かせる職務や職位を提示する「ポータブルスキル見える化ツール」というものがあります。
これは、ミドルシニア層のホワイトカラー職種の方々のキャリアチェンジやキャリア形成をサポートすることを想定しています。(新卒間もない方は対象になりにくい)
こちらのサイトから診断できます。
このツールは、キャリアコンサルタント等の支援者が求職者や相談者に対し相談支援を行う際に活用されています。
ポータブルスキルには、職業能力診断ツールとしての役割があり、求職者が持つスキルを客観的に評価し、それに基づいて最適な職業選択をサポートします。
◎ポータブルスキルの要素
ポータブルスキルの要素は「仕事のし方(対課題)」と「人との関わり方(対人)」において、9要素あります。
【仕事のし方】は仕事における前工程から後工程のどこが得意かをみており、【人との関わり方】はマネジメントだけでなく、経営層や、上司、お客様など全方向の対人スキルをみています。
以下一覧です。
(厚生労働省:ポータブルスキル見える化ツール(職業能力診断ツール)より引用:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23112.html)
◎採用時に確認しておきたいポイント
では、採用時にポータブルスキルを確認するために、どのようなアイデアがあるでしょうか?
1. スキル診断ツールの活用
ポータブルスキルを評価するために、上記でご紹介したスキル診断ツールを活用しましょう。
候補者にこのツールを活用してスキルを評価してもらい、適職を見つけるのに役立てることができます。
2. インタビューとシナリオベースの質問
面接時に聞くための、ポータブルスキルを評価する質問やシナリオを準備しましょう。応募者に、以前の経験や具体的なシチュエーションで、どのようにスキルを発揮したかについて話す機会を与えることが大切です。
「1つの業務を遂行するにあたって、壁にぶつかった経験はありますか?その時、どのように乗り越えようとしましたか?」等、9つの要素にまつわる質問を考えてみましょう。
これにより、スキルを評価しやすくなります。
3. 参考書類と推薦状の確認
応募者の履歴書等を確認しましょう。これらの文書には、ポータブルスキルを示す示唆が含まれていることがあります。
以前の職務経験やプロジェクトでの役割に焦点を当て、スキルの有無を確認しましょう。
ポータブルスキルは、採用プロセスにおいて応募者の価値を評価し、最適な仕事を見つけるのに役立つ重要な指標です。スキル診断ツールの活用、面接と質問の工夫、書類の確認などを通じて、ポータブルスキルを確認し、最適な候補者を見つけましょう。これにより、安定して活躍できる組織人を育てていくことが可能になります。
また、現在いる方の「情意評価」にも応用することができます。こうした能力が発揮できているかどうか・できるようにするにはどうしたら良いか、考えてみましょう。
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