推論のハシゴ_カッカする前に、順番に思考していこう
こんな方に読んでほしい!
◎静岡市近郊で営業中
◎従業員数30名以下
◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい
◎感情をコントロールして、穏やかに過ごしたい
◎ご年齢が30-50代の代表者様
こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。
皆さんの周りに、すぐカッとなってしまう方はいらっしゃいますか?
家庭ではDVの原因となってしまうこと、職場では、パワーハラスメントの原因になってしまうことが考えられます。
きっかけとなる出来事→「何だそれは!?🤬」と、怒りの感情にすぐ飛躍してしまうことで、あとはそれを相手にぶつける行動に行くしかない、という寸法です。
この飛躍を防いで、冷静に考えられる時間が長ければ、DVやハラスメントを未然に防ぐことができます。
今回はその意識付けについて考えてみましょう。
使うテクニックの名前は、「推論のハシゴ」と呼ばれるものです。
事実や出来事を観察する
特定の事実を選択する
事実に意味づけする
意味を解釈し推測する
推測から結論を出す
結論を裏付ける情報を集める
確信して行動する
このような順番になっています。図にすると次の通りです。
以下の例をもとに、ハシゴの登り方を見てみましょう。
例1)失敗した部下がいた場合
①観察:部下が失敗した
②~④:すっ飛ばし
⑤結論:またあいつか、どうしようもないな!
⑥ :すっ飛ばし
⑦行動:だからお前はダメなんだ!🤬
すぐに怒りのボルテージが上がってしまう人は、ハシゴを何段も飛ばしていることが分かります。
固定観念を捨てられていないために、見た出来事からすぐに結論を出して、問題発言につながってしまう。こうした発言は対人リスクを高め、心理的安全性を低めてしまうことになってしまいます。
ハシゴを順番に登っていくとしたら、どうなるでしょうか。
例2)失敗した部下がいた場合(推論のハシゴを順番に登る)
①観察:部下が失敗した
②選択:これまでしたことのないタイプの失敗だった
③意味付け:そうは言っても、あいつの経験から失敗を回避できたはず
④推測:まだリスク回避のスキルが身についていなかったのかな?
⑤結論:あの仕事の習熟度がどれくらいか、知る必要があるな
⑥裏付け:他の仕事も、できているようで歯抜けなプロセスがあったな
⑦行動:どこまで理解できているか確認して、失敗の原因を探ろう🙄
ハシゴの段を1つずつ登って行くことで、飛躍して怒るということなく、失敗に対して冷静に対処できています。
もし今もってカッカしがちな人がいた場合、そして実際に起こってしまった場合には、過去にさかのぼってやり直すことはできませんから、「怒る・ハラスメントする」という行動=ハシゴの最上段から、「なぜ、ああやって言ったんだろう」と、一段ずつ降りてみましょう。すぐに怒りに変わってしまう、そのクセが見えてくるかもしれません。
ヤフーの記事のコメントなども、反射的に書かれているものを多く見かけます。
目まぐるしく過ぎていく毎日ですが、言動まで焦ってしまわないよう、心の中に推論のハシゴを持っておいて、1段1段ゆっくりと話すイメージトレーニングをしていきましょう。
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