東部人事労務部会③に参加しました_「労働基準法改正の焦点」
こんな方に読んでほしい!
◎静岡市近郊で営業中
◎従業員数51名以上
◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい◎ご年齢が30-50代の代表者様
こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。
静岡県社会保険労務士会の専門勉強部会である、東部人事労務部会の10月回に参加しました。
昭和女子大学の八代教授による、「労働基準法改正の焦点」というテーマのお話をお伺いし、感想をまとめてみようと思います。
派遣労働者の増加を悪とする風潮に”待った” 派遣労働者は、非正規から正規への架け橋の役割を担っていること。また、社会の正規雇用の人数が横ばいで、非正規雇用の人数が増えているのは、正規雇用を維持することがやっとで、非正規雇用の力を借りている現状があるから、という背景を学びました。 より体力のある・成長性の高い形に変わっていかなければ、正規雇用の増加と、それへの転換はなし得ないのではないかと思います。
OJT重視と、配属を選べない個人 日本的雇用慣行の1つに、OJTを重視することが挙げられます。高度成長期を終え、低成長である現在の日本では過剰な傾向であるという指摘がありました。 配属ガチャという言葉があります。OJTしかり配属しかり、決めるのは人事部であることから、新入社員については、学生時代の学びを活かせるようにアピールすることの大切さを、学生には教えていらっしゃるそうです。 4年制大学を出ると学士がもらえますが、在学中から、先々のキャリアパスを考えて過ごさないともったいないなと感じました。
小さな会社は淘汰されてしまうのか? 雇用流動化と構造的賃上げが、岸田政権のテーマの1つでした。これはともすると、給与の高いところへどんどん移ることができるようにという仕掛けというようにも見えるので、小さな会社からは、人材流出が進むばかりという悩みが上がるのではないでしょうか。 「給与の高いところ=大きい会社への選択と集中」だけではなく、気鋭の会社の台頭も期待されるところ、というお話しがありました。 香川の丸亀商店街では、好立地の商店街の総店舗化(住居部分の見直し)が図られているそうです。 また、上記のような好立地では、”商い”だけでなく”サービス”も伸ばしていくことが期待されています。保育や介護はニーズが尽きませんので、そうした分野で出店するのも面白そうです。
労働時間規制除外の各制度の、活用の前提になる”約束事3つ” みなし労働や高度プロフェッショナル制度等、ホワイトカラーエグゼンプションと呼ばれるものの活用を図るにあたっては、 ①個人の職務範囲の明確化 ②管理職の”職種化” ③人事評価の客観性 が前提となるというお話がありました。 私は中でも3番目に注目。八代教授は、ご自身のOECDでの勤務経験を踏まえて、同機構では、人事評価は時間をかけて丁寧に行うものであると紹介していただきました。部下にも反論権があるそうです。 OECDのような巨大組織でなくとも、「どういうことをすれば、どういう評価になり、どうなれるか」が初めから分かっていることは、中小企業の人事制度でもとても重要ではないでしょうか。 攻略法が明らかにされている、RPGのような状態にしておくことが望ましいと思います。
第50回衆議院議員選挙が間もなくやってきます。どの政党も最低賃金の大幅増に触れていることから、国のかじ取りはそちらへ向かうということは確定なのでしょう。
どのような稼ぎ方をしていくのか、高単価化を図っていくことがどの業種にも等しく求められていきそうです。
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