社会保険の特例改定、2022年12月を急減月とする分で終了です。
- hi-perda
- 2022年12月24日
- 読了時間: 3分
こんな方に読んでほしい!
◎静岡市近郊で営業中
◎従業員数30名以下
◎コロナによって売上減少している
◎社会保険料の負担が重荷
◎ご年齢が30-50代の代表者様
こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。
コロナ禍に突入して以降、日本年金機構では、コロナの影響で報酬が著しく下がった場合に、標準報酬月額を3か月待たずに(=随時改定、業界用語でいう、いわゆる月変)翌月から改定できるという特例を設けています。
今回、こちらの特例が、「12月を急減月とする分」で終了することになりました。
どういうことか、年金機構の図も参考にしてみていきましょう。

(日本年金機構:【事業主の皆さまへ】新型コロナウイルス感染症の影響に伴う休業で著しく報酬が下がった場合における、健康保険・厚生年金保険料の標準報酬月額の特例改定は、令和4年12月までを急減月とする申請をもちまして、終了します より引用 https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2022/202212/1219.html)
通常:12月にガクンと給与が下がった場合、12,1,2月の3か月の給与を見てみて、標準報酬月額(社会保険料を決めるための数字)が、今その方が持っている標準報酬月額よりも2等級以上下がったとき、3月分(4月の給与から天引きする分)から社会保険料を変更する。
特例:12月にガクンと給与が下がった場合、標準報酬月額(社会保険料を決めるための数字)が、今その方が持っている標準報酬月額よりも2等級以上下がったとき、1月分(2月の給与から天引きする分)から、すぐに社会保険料を変更する。
つまり、3か月待たずに社会保険料を変更することが「できていた」わけですね。
上記の通り、12月分をもって終了となるので、1月に急減しても、特例は使うことができません。
また、そもそもとして、次の3つに該当していることが求められています。
新型コロナウイルス感染症の影響による休業があったことにより、令和4年12月の報酬が著しく下がった方
12月に支払われた報酬の総額(1か月分)が、既に設定されている標準報酬月額に比べて2等級以上下がった方(固定的賃金の変動がない場合も対象となります)
本特例措置による改定内容に本人が書面により同意している
特に3.は、将来の年金額や傷病手当金の金額に左右することになるため、大変重要です。同意ないまま、社会保険料の負担を理由に届出することは避けましょう。
提出先は、事業所がある地域の年金事務所で、12月を急激月とした届出の期限は、2022年12月26日から2023年2月28日までとなっております。
12月を過ぎてしまっても申請はできるわけですが、従業員さんには、さかのぼって保険料を返還したり、年末調整に影響を及ぼしたりしますから、早めに取り掛かられることをお勧めします。
ご不明な点がございましたら、社会保険労務士までご相談ください。
Comments