社員全員が大谷翔平選手だったら…?
こんな方に読んでほしい!
◎静岡市近郊で営業中
◎従業員数51名以上
◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい
◎ご年齢が30-50代の代表者様
◎採用に悩んでいる
◎従業員のパフォーマンスが低いと思っている
こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。
「会社経営はチームスポーツと同じだ」とよく言われます。
ありがちなたとえで野球が用いられますが、
「全員が4番バッターではなく、バントが得意な人、足のスペシャリスト、守備の名手 など、さまざまな役割の選手がいるからこそ強いチームが生まれます。会社経営でも同じで、営業が得意な人、技術に強い人、事務作業が得意な人など、多様な人材がいることで組織は成長します。」
こんなような趣旨の説法を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
ただ、こうした議論に対し、こんな反論があるかもしれません。
「もし社員全員が大谷翔平選手だったら問題なくないですか?」
確かに大谷選手のように 投げてよし、打ってよし、走ってよしの人材が揃えば、最強の組織になりますね😅
レギュラーシーズン全勝してしまうかもしれません。
会社でいえば、誰がどのポジションについても最高のパフォーマンスを発揮し、驚異的な成長を遂げるでしょう。
しかし、この考え方についても、不可能でしょうとお伝えせざるを得ません。

現実問題として、全員が大谷翔平にはなれない
大谷選手のようなスーパースターだけを集めることは、会社経営において ほぼ不可能 です。
中小企業が「優秀な人材だけを採用しよう」と考えても、次のような課題が立ちはだかります。
大谷翔平級の人材は、市場にほとんどいない
そもそも、圧倒的な才能と努力を兼ね備えた人材は、ごくわずかです。
仮に見つけたとしても、獲得競争が激しい
超優秀な人材は、大企業や外資系企業が高待遇で出迎えるため、採用戦線の序盤で市場から離脱します。
中小企業が全員エース級の高給を払えるのか?
給与や待遇の面で、大企業に対抗するのは難しいですよね。
つまり、働く方全員が大谷選手のような会社を作ることは、理想論としては面白いが、現実にはありえない話 なのです。
では、どうすれば 「中小企業なりの戦い方」 ができるのでしょうか?
中小企業の人材採用・定着の戦い方
1. 全員で戦うチームを目指す
結局は、役割が明確な選手たちをそろえることで戦うのが最適な戦略ということで、最初に戻ってきます。
営業が得意な人、コツコツ仕事をこなす人、新しいアイデアを生み出す人など、それぞれの強みを活かせる組織を作ることが大切です。
2. 採用基準を「スペック」ではなく「相性」で考える
大企業のように「東大卒・TOEIC900点・業界経験10年」のようなスペックだけを見て採用するのではなく、会社の文化やチームにフィットするかどうかを重視 することが大切です。
たとえば、次のような視点で採用を行うと、定着しやすい人材を見つけることができます。
会社の価値観と合っているか?
話を聞く姿勢ができているか?
新しいことに挑戦する姿勢があるか?
自社に足りていない要素を補うことができるか?
スペックだけで採用すると、せっかく入社してもすぐに辞めてしまう可能性があります。「大谷選手を探す」のではなく、「自社に合う選手をスカウトする」イメージで採用を行いましょう。
3. 人材育成で「二刀流」を育てる
大谷選手がすごいのは、二刀流として成長を続けていること です。同じように、中小企業では「1人1役」ではなく「1人2役・3役」ができるような教育を行う ことが重要です。
たとえば、営業職の社員にマーケティングの知識を学ばせたり、事務職の社員にデータ分析のスキルを身につけてもらったりすることで、個々のスキルアップを通じて、会社全体の力を上げることができます。
社員全員が大谷翔平選手だったら、会社は驚異的な成長を遂げるかもしれません。しかし、現実にはそんな人材を何十人も(もしかすると1人ですら)採用することは不可能 です。
だからこそ、中小企業は「中小企業なりの戦い方」をしましょう。
全員で戦うチームを目指す
採用基準をスペックではなく相性で考える
人材育成で「二刀流」を増やす
こうした工夫を積み重ねることで、個々の強みを活かしながら、持続的に成長できる組織 を作ることができます。
大谷選手を探すのではなく、「自社にとって最高のチーム」を目指すことが、強い組織を作るカギなのです。
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