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行き過ぎた思いやり…?慈悲的差別って何だろう?

こんな方に読んでほしい!

◎静岡市近郊で営業中

◎従業員数30名以下

◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい

◎優しくしているのに、社員の顔が暗い・退職が続く

◎ご年齢が30-50代の代表者様


こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。

育児休業から復帰した女性。と一括りにしても、その考え方は千差万別です。

子供さんのお世話に専念したいから、ガッツリと働くことは難しいと感じていたり、自分のキャリアは自分のものという信念で、すぐにフルタイムで働きたいと感じていたり。

こうした個々人の思いを、優しさでふたをしてしまうことが、かえって優しさにならないケースがあります。

今回は、「慈悲的差別」について考えていきましょう。




慈悲的差別とは、「自分より立場が弱いと思う他人に対して、本人に確認せずに、先回りして不要な配慮や気遣いをすること」を指します。

慈悲の気持ちで=良かれと思ってやっていることが、差別的な扱いになってしまうことです。


例えば、先の育児休業明けの女性の場合。


・子育てでいっぱいいっぱい”だろう”から、先回りして”仕事の負担が少ないように手配”する。

・初めから、時短勤務を勧める。


といったものです。

ママさんは自分たちよりも大変だろうから、できるだけ仕事の機会を減らしてあげるという気持ちは、優しさかもしれませんが、みんながそうされたいわけではありませんよね。


また、ご高齢の方への配慮も分かりやすいと思います。


・高齢だから、パソコンが絡むような仕事からは遠ざける。

・昨今のニュースを見て、運転しなければならないときには、その人ではない人にできるだけ代える。


といったところでしょうか。

(電車で席を譲る・譲られる問題も、これに近いところがあるかもしれませんね)


その場の出会いでの慈悲的差別で、傷つけないようにすることはなかなか難しいですが、チームの中で起こる慈悲的差別は、コミュニケーション次第で回避することができます。


例えば、フィードバックと1on1を重視すること。

上司の方は、部下の方との定期的な1on1ミーティングやフィードバックセッションを通じて、部下の方の意見や要望に耳を傾けましょう。

また、上司の方自身もフィードバックを受け入れ、改善点を意識して自己成長に努めることが重要です。

どういう気持ちでいるのか、そういった方が、ご自身の立場をどう感じているのか、確かめ合う時間があると良いでしょう。


また、信じて任せる、ということも時には必要です。

新たなチャレンジと成長の機会を提供することが求められます。

安易に部下の方を過保護に扱わず、適度な挑戦を与えましょう。自身の能力を高め、新たなスキルを習得する機会を提供することで、より成果を上げることができます。

まだまだ成長できるじゃん、と思えることで、自分の力を信じることができ、自己効力感が高まります。


結局は、優しさを発揮しようとする側の、「思い込みの思いやり」になっていないかどうかがポイントです。

人として優しくあるということは大事なことですが、相手の方がどうしていきたいと思っている人なのか、確認しあって進めることも大切です。「話したくないことは話さない」をルールとして、お互いの価値観・考え方を知ることができているチームが、風通しの良いチームと言えそうです。

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