質問の仕方を工夫して、対話の質をアップ?オープンクエスチョンとクローズドクエスチョン
こんな方に読んでほしい!
◎静岡市近郊で営業中
◎従業員数30名以下
◎活気ある職場づくりを通して業績アップにつなげたい
◎ご年齢が30-50代の代表者様
こんにちは。社会保険労務士の杉浦です。
1on1や評価面談の中で、あるいは日常生活であっても、質問をして、答えを返すというキャッチボールが、会話の基本になっていますよね。
今回は、コミュニケーションが広がっていく質問法を学んでいきましょう。
質問の仕方には2通りあります。
・クローズドクエスチョン
「今日カレーライスを食べましたか?」
「今期のご自身の目標は達成できましたか?」
「旅行に行くなら、ハワイとドバイ、どちらがいいですか?」
といったような、「はい・いいえ」「AまたはB」でしか答えることができない質問法を、クローズドクエスチョンといいます。
相手の方が答えられる余地は限られている=閉じられているという意味で、クローズドということですね。
シンプルに答えを得たいときにはこちらを使うのが良いでしょう。
・オープンクエスチョン
「今日の夕ご飯は何を食べたいですか?」
「今期の目標とご自身の現状を見比べて、どのように感じていますか?」
「旅行に行くなら、どこへいきたいですか?」
といったような、相手によって多種多様な回答が得られる質問法を、オープンクエスチョンといいます。
相手の方に答えの幅をゆだねている=開かれているという意味で、オープンということですね。
人事労務や人財育成の場面では、クローズドクエスチョンよりも、オープンクエスチョンの方が良いでしょう。
なぜなら、こちらが望んでいる答えを言ってもらうのではなく、相手に答えを選んでもらえることで、気づきから自発的に行動してもらうことが期待できるからです。
実際に例を見てみましょう。
◎定期面談・目標の進み具合の確認の場面
(クローズドクエスチョン)
A:「ここまで、売上目標は達成できていますか?」
B:「いいえ、まだです」
A:「そのことについて、自分自身で評価するなら、良いですか?悪いですか?」
B:「悪いと思います」
A:「そうなんですね。では、改善していくために、もっと営業をかけていきませんか?」
B:「はい、そうします」
(オープンクエスチョン)
A:「ここまで、売上目標の進み具合は、どのくらいですか?」
B:「全体の40%終わっています」
A:「そのことについて、ご自身ではどのように感じていますか?」
B:「そうですね、半年経過して40%消化なので、やや遅れているなと感じています」
A:「やや遅れていると感じているんですね。では、取り戻していくためにどういう取り組みをしていきましょうか?」
B:「C先輩の取り組みを聞いてみて、真似できるところを実践して取り返していこうと思います」
いかがでしょうか?
クローズドクエスチョンの結末では、AさんがBさんにやった方がいいことを提示、悪く言えば押し付ける格好になっています。人によっては、「もう十分やってるよ…😫」と感じるかもしれません。やらされ感からうまく成果が上げられず、期末面談でも結果は改善していない、なんてことに…
オープンクエスチョンの結末では、Bさん自身の口から、「こうしていきます」という行動案が示されました。
現状はどうなのか・それに対して、どうしたらいいのか気づくことができています。
自分で決めたことを、自分の言葉で発していますから、責任もって取り組むことが期待されます。
1on1を対話の観点から捉えると、「次にどうしていくか」という決断を、部下の方自身が決める、ということが重要です。
「こんなことに悩んでるんです~→そっか~…」で終わってしまっては、せっかく2人とも時間を割いているのに、成果が期待できませんよね。
思考やアイデアの「ゆとり」を生むオープンクエスチョンをうまく使って、コミュニケーションを進化させていただけたらと思います。
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